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インフォームドコンセプト

横浜で開催されていた乳がんシンポジウムに参加してまいりました。
この種の催し初参加だったのですが楽しむことが出来ました。

米国の大学病院から乳腺外科教授をお迎えしての講義でのインフォームドコンセントのお話には特に聞き入ってしまいました。
(通訳が要約し過ぎているし、正確さにちょっと欠けていたのが個人的には気になりましたが。苦笑)

老いた両親の病状が厳しいものだった時、家族はこれをあえて伝えないで欲しい、心情を察して欲しいと医師に懇願することをアメリカでは「Don't tell Mamaシンドローム」(ママには内緒ね症候群)と言うのだそうです。
そしてこれが子供(年齢に関係なく)だった場合に親が同じように懇願することを「Don't tell the childrenシンドローム(子供には内緒ね症候群)と呼ぶのだそうです。

ウチはまさにDon't tell Mamaシンドロームのケースです(; ̄ー ̄A アセアセ・・・
年末から年をまたいで延々と続いていた数々の検査、そしてなかなかでない診断。
そんな中、毎回引率していた私に母が言ったんです。
「病状がもし厳しいものだったら私は事実は知りたくない。知るの怖い。頼むから最後までホントのことは知らせないで欲しい。最後までウソをつき通して欲しい。だから先生からの話は常にあなたが私より先に聞いて欲しい。」
以来、私は母を中待合室に待たせて先に診察室に入り、
より先に主治医と詳しい話をし、
その後入室する母に主治医はあまり負担にならない程度の説明をしています。
私はこの要望を「母の意志」と受け止め、これを忠実に守っています。

母は自分が乳がんであること(サイズ、個数含)、骨折があると危険なので注意が必要な腰と肩の骨に転移があることは聞かされていますが、
詳しい病状説明(ステージの話など)やこれ以外の部位の転移についての説明を受けていません。
骨の転移など、注意をしていかないとQOLを下げてしまうような転移が見つかった場合は
注意を促すため随時告知をしていくことにはなっています。

でも・・・・
ここへきて、それゆえに現状の中で悩まされることが多々あったりもしているのです。
この講義ではまさにその事に触れていました。

Dr.がまだ新米医師だった頃「患者にとって良いインフォームドコンセプトを得る為にも、いかなる場合であっても患者が自身の病状を知ることは非常に有意義であり、絶対に必要なこと」と考えていたそうですが、
現場経験を重ねていくうちに「これはケースバイケースによることもある」と考えるようになったとおっしゃっていました。
(これを聞いて内心ちょっとホッとした私;)
そんな場合は、患者があまり負担にならずに情報を得ることが出来るよう対処していくことを心がける必要があると。

「しかしながら、家族のそんな心配や配慮をよそに、本人は家族が想像している以上に気付いてる・知っているものだと思っていてくださいね」と、一応Dr.は毎回必ず家族にクギをさしているそうです。
(はい、私も母を見ててそう思うことありますから(; ̄ー ̄A アセアセ・・・)


悪い知らせを秘密にしておくということは、
家族にとってそれ自体がストレスになってしまったり、本人の不安を助長させてしまうことがあるそうです。
(今まさに私はこれを実感しています。)

不十分に告知されるということは本人に充分なインフォームドコンセプトを与えることが出来ず、決定権が奪われていることになってしまいます。
(次の治療段階を考えた時、母にどのように伝え、どのように選択枠を選ばせるかで随分家族間で悩みましたから;母と話をする以前に家族間ですら話がまとまらなかったりとか・・・。

また、充分なインフドームドコンセプトが行われている患者のケースでは、
副作用に対してよく対処できていたりと、治療計画を円滑に実行できている場合が多いとのこと。
それはなぜその治療が必要で、その効果とリスクを充分に理解している上で本人が選択しているからだと・・・。
(母の場合、治療開始当初から今日まで、治療にかける強い意志というものを感じたことが正直一度もなかったのはこういうことなのだなぁと;)

パネルディスカッションの場でもインフォームドコンセプトや医師と患者のコミュニケーションの重要性について語られていました。
はり医師任せではなく、患者自身が常に主役であることが大事だと。
今日のありがちのパターンを「タクシーと客」で表現されていましたよ。
(よくそう例えられているらしいデス)
医者はタクシーで客は患者。
「治してください」と行き先(ゴール)を伝えてタクシーに乗り込む客。
乗り込んでしまえばあとは目的地までタクシー任せ・・・。


今の母はタクシー(家族や医師)に乗っているだけ・・・なんですよね、結局。
Don't tell Mamaシンドローム。
れでよかったのか?と今になって私は思うことがあります。
(妹は絶対のシンドローム派で、かなり保守的な考え方の持ち主だけど)
でも母の意志でもあったし・・・とも思ったり。
でもDr.が言っていたように、ウチはその「ケースバイケース」の例ではあったとは思う。
医師・母・家族・・・コミュニケーションの図り方が今後の課題なんだよね、うん。
今日の講義の話、母にも報告として教えてあげようと思っています。
母もまた、私と同じように何か考えるところができるかもしれないし??

「ガンの治療選択枠は、その人の目的、希望、何を優先していきたいか、またその病状などによっていっぱいあるんです。どれを選ぶかは主役次第なんですよ。」
抗がん剤治療の休薬を考えている自分達に
この日のこの言葉になんだか安心させられたりもしました。


シンポジウム終了後、母の病院立ち寄りしたかったけれど
スケジュールがおしていたので残念ながら面会時間に間に合わず。
入院6日目。
さらに熱は上がり、38度を越すようになりました。
37.7~38.4度を行ったり来たり。
また解熱剤の投与も始まりました。
相変わらず食事もうまく摂れていない様子。
しかし点滴の影響とかで血糖値は177とビックリする数値に。
白血球の数値は相変わらず10000あるそうな・・・。
こんな状態で明日の退院はやっぱり無理だよね;
なのに・・・・白血球の数は充分あるし、明日の退院については明日午前中の状況で決めるって!!
ありえないんだけどっ。

2010年07月11日 01時04分

体験ワード : 入院  乳癌  シンポジウム  インフォームドコンセプト 

コメント一覧

  • 01

    ローズ☆

    2010年07月11日 05時55分

    チョコたんさん、おはようございます。

    本人への告知がない時は治療の意味や治療の方針などご本人さんが疑問に思うことが治療の意欲の喪失につながってしまうこともあるようですね。
    チョコたんさんのお母様の場合いろいろな疑問をチョコたんさんや妹さんにぶつけてこられない様子なのでご本人さんは理解されているのかもしれませんね。
    そのうえで母親の立場から
    「子供たちに迷惑をかけることが一番の心苦しいこと」と思われているのでは?

    まだまだ楽観出来る状態ではないでしょうが抗がん剤中止でお母様に穏やかな時間が戻って来ることを願っています。
  • Imgp0029_-____

    だいのじ

    2010年07月11日 09時14分

    チョコたんさん、こんにちは。

    ご本人が病状を把握していないと、納得のいく治療を受けさせることができない、
    というのは確かにもどかしいと思いますが、ご本人が告知されることを望んでいらっしゃらないのでしたら、告知する訳にはいきませんよね・・・

    告知したことでガックリきちゃって、生きる希望を失ってしまっても困りますものね・・・
    難しいですね・・・
  • 20100619093258

    mamarinn

    2010年07月11日 18時17分

    チョコたんさん、こんにちは。

    横浜シンポジウム…とても勉強になりましたね。
    私は、チョコたんさんの講義で大変勉強になりました。

    「家族のそんな心配や配慮をよそに、本人は家族が想像している以上に気付いてる・知っているものだと思っていてくださいね」

    について、やはり本人が一番解ってますよね。

    ケースバイケースです。
    タクシーでも、道がわからない運転手もいます。自分で、「そこを曲がって下さい」
    と言う客もいます。行き先は、同じですが行き方は色々ありますね。
         <(_ _)>
  • 0912210002

    チョコたん

    2010年07月12日 16時17分

    >ローズ☆さんへ
    ローズ☆さん、こんにちは♪
    紙媒体やネットなど活用するタイプの人ではないのですが、
    TVやお友達などからある程度の情報を得ているはずと察しています。
    その上でおっしゃる通り、子供達に迷惑をかけないように・・・という気持ちでいるのも察しています。
    がっ!!本当に脳天気だし、イザとなるとすっかりタクシー客かお姫様かっていうくらいおんぶに抱っこのアマアマにもなるから、
    多分今はまだ私達が想像つく程度の認識しかないような気はします??笑

    治療の意欲がないのもそんなところがあるからなんだろうなぁ・・・なんて思ったりもして;;

    >だいのじさんへ
    だいのじさん、こんにちは☆
    本人が詳しく自身の症状を把握していないため、
    今後の選択についての選択の説明の仕方にも多少限界が出てしまうとか、抱える問題はあるんですけどね・・・
    この辺りではやはり妹、伯父、私と意見もなかなかまとまらないんですよね;
    今の母の状況に大きく関わっている彼らですがら、
    私ひとりの判断と言うわけにもいきませんしね。
    ほんとむずかしいです。

    >mamarinnさんへ
    mamarinnさん、こんにちは☆
    情報収集以前にシンポジウムではとてもベーシックな部分で考えさせられたものになりました。

    そうなんですよ!
    タクシーに乗り込んだら客が指示するのありですよね☆
    運転手もホント様々だと思います。
    行き先は同じ、でも行き方は様々☆
    ほんとうにそうだと思いましたっ。
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