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『仲間と。』(岩崎書店 2004/11)
山下 恵理さん(小児がん)
山下恵理さんは、2歳半のときに急性リンパ性白血病を発症しました。10歳で完治。体育大学に入学し、障害や病気を持った子どもたちに水の中での楽しさを教えたいと夢を追い続けながら、小児がん経験者の会「Fellow Tomorrow」のリーダーも務めています。
『仲間と。』を書いてから4年―――。あれからの山下さんはどうしているのでしょう。
あとがきの続きでは、そんな山下さんに近況を綴っていただきました。
「あれから4年・・・。」本棚から「仲間と。」を手にとって、もう一度読み直しました。久しぶりに読み返してみるとずいぶん立派な文章だなと、自分で書いたことを一瞬忘れて思わず感心してしまいました。しかし、途中、アメリカで出会ったトレイシーが亡くなった話を読んでいたら、改めて何もできなかった自分を思い出し、再び悔し涙が出てきました。アメリカで出会った多くの仲間は一生の宝物です。
振り返りはこの辺にして、現在の自分に戻ってみます。スポーツと水泳と子供が大好きなことは4年経っても変わらず、非常勤ではありますが3つの場所で子供に水泳を教えています。子供たちと接していると私自身も子供たちから学ぶことが多くあります。また子供たちの笑顔がプールで集まると幸せな気分になり、大変なときも頑張ることができます。子供のパワーはすごいなと思います。
シンクロナイズドスイミングも、クラブに入って練習を続けています。水の中が大好きなので、おそらくずっと泳ぎ続けると思います。
スポーツをしている自分に自信を持つことができ、10年以上辞めずに続けられるほどの大好きな水泳があったからこそ、人生の道に迷ったときや病気との向き合い方で悩んだときに、再び前進して、その壁を乗り越えようとすることができたのだと思っています。何か小さいことでもいいので、自分に自信がもてる何かが発見できるとプラスになると思います。
病気の告知についてですが、10歳で病名を知った私は、その当時、知ったことで心の中の雲が取れ、闘病経験をバネに精一杯生きようとひたすら頑張っていました。
その後、病気とどのように向き合っていけばいいのか悩む場面が何度かありましたが、そのような悩みが出てくることは、病気を知っていれば乗り越えなければならない項目の一つだと感じました。そして、成人になると、自分の健康も自分で知り調整し、管理する年齢だということも認識しました。過去に経験した治療のことはこれから先の自分の生活や健康管理のためにも、いつか知っておく必要があることだと思います。しかしこれは、その子供の性格や個性などにより話をするタイミングが異なると思います。私自身は母が判断したタイミングで病気のことを知ることができてよかったと思っています。
水泳の仕事以外にも、小児がん経験者としての活動にも力を入れています。小児がん経験者のグループのリーダーも続行中です。また、海外の小児がん経験者と交流する機会も増えたのでしっかりコミュニケーションをできるように、まだ勉強しなくてはいけないことがたくさんありますが、英語が好きなことも変わっていません。
おそらく4年前は病気との向き合い方にいろいろな葛藤があり、それらが整理できずにフラフラしていたと思います。しかし4年間の間に少しだけ成長できた部分もあり、これからは成人した小児がん経験者として、現在治療している子供たちや社会に出ようとしている経験者の見本になるように、また小児がん経験者である私たちの生活がよりよいものに少しでも近づけるように、小児がんの知識やケアについて学びながら、活動を続けて行きたいと思えるようになりました。
最後に、今回このような機会で振り返りをして、みなさんに近況報告とメッセージを送ることができたことは、私にとってもさらなる前進につながった気がします。マイペースな私の性格を崩さず、これからも小児がん経験者として、また水泳の楽しさを教える指導者の1人として、回り道をしながら頑張っていきたいと思っています。





















