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『おっぱいがたいへん!!』(日本放送出版協会 2007/03)
さかい ひろこさん(乳がん)
2007年3月、『おっぱいがたいへん!!―まんが 乳がん治療日記』(NHK出版)を刊行した。もともとは手術後のリハビリもかねて、3ページずつ描きためていたもの。なにしろ、乳がんというのはおっぱいの手術はさけられない。がんということに加えて、おっぱいが変形しちゃうのは、ショッキングな出来事である。いったいどんなことが自分の身に起こるのだろう? それを描きとめておきたかった。まんがなら、文章では伝わらない「なに」が「どうなるのか」ということが伝えられるかもしれない。そしてそれは、もしかすると後につづくひとへのエールになるかも…。
「はだか」という表現が、読者に不快感をもたらすのではないか。それがいちばん気がかりだった。親友M.S.の言葉が私の背中を押してくれた。「このまんがによって、救われるひとがいるよ」。…そして、本は執筆から2年かかって上梓される。
刊行から約2ヶ月後、もう一冊の本が産声をあげた。『魔法じゃないよ、アサザだよ~ぼくらの霞ヶ浦再生プロジェクト』(合同出版)。私の住む茨城県の南に広がる、日本で2番目に広いこの湖はコイヘルペスによって大打撃を受け、護岸工事によって水たまりのような性質になってしまっている。「アサザ」という植物を通して子どもたちが生き物を育む豊かな湖を再生することをめざしていく物語だ。さし絵を担当したこの仕事が、実は乳がん手術後の最初の仕事だった。
そして、その2ヶ月後。この仕事を通じて知り合った人と結婚を決意する。おっぱいが変形していても、ホルモン療法によって子どもをつくることがセーブされていても…。思いを伝えたとき、新しい道が広がった。このとき私の背中を押してくれたのは、「がん体験」だった。「迷うことないじゃない、挑戦してみれば? 」…それから一年。一人暮らしの長く続いた私にとって、結婚生活は想像を超えるような出来事ばかり(この話については別の機会に…)。道はまったく平坦ではないが、このでこぼこ道を楽しんでいけたら…と思っている。





















