『子宮頸がん①』
星野店主のおすすめ闘病記
-蔵書数1万2千冊の闘病記専門古書店「パラメディカ」店主が選ぶ-
『子宮ガン―生きるための私の選択』
著者は昭和26年生まれ、コミックの原作者であり、映像作家。
女性向サイト“LADYWEB.ORG”のプロデューサー。43歳のある日、体の不調から東京医科歯科大学の産婦人科外来を受診した著者は、医師から“進行した子宮頸がん(Ⅱb期)”であることを告げられる。実は25歳のときに腎盂腎炎で医療ミスに遭っている著者は、動揺しながらも自らの入院体験のすべてを記録し、ある女性誌に連載する段取りを整える。知人のカメラマンには手術室へ運ばれる自分の姿や、術後の麻酔もさめていない素顔、診察される様子まで撮影してもらい、公開する。抗がん剤の点滴を受けつつ、病室で連載記事用の写真をチェックする、そんなタフな女性の先駆的な闘病ドキュメント。
『はいッ!ガンを治した赤星です』
著者は昭和32年生まれの漫画家、というよりエコ石鹸や豆乳ダイエットで知られる生活アドバイザー。そんな赤星さんだから、Ⅰa期の子宮がんと診断され、入院して子宮と卵巣の摘出手術を受けてから退院するまでをよく観察している。本人が言うように「マンガ家たるもの、どんな話題でも、ウケたら“勝ち”!」と、内診台のあれこれ、入院お役立ちグッズ、体ふきタオルの効果的使いかたまでも図解する。ところで、子宮がんの手術ではどうしても膀胱にマヒが残るので、排尿後に膀胱内に残っている尿を測定し、これが退院許可の条件となる。この“残尿測定”に泣かされる姿や、退院後に手術の後遺症で訪れた更年期障害までも描写する。病院の患者図書室や売店に常備したい本の1冊。
『子宮癌のおかげです―女弁護士の全摘57日間の記録』
著者は昭和15年生まれ、千葉県に法律事務所を開く弁護士、東京都港区芝にある「女性と仕事の未来館」の館長。昭和54年にTBSで渥美さんをモデルとして連続ドラマ「弁護士かあさん」が放送されたが、主役が中村玉緒さんだったことからも雰囲気が想像できよう。この本は2003年に著者が子宮頸がん(Ⅰb期)と診断され、千葉大附属病院で広汎子宮全摘手術を受け退院するまでの57日間を記録したもの。かつて39度8分の熱が出て、額に“熱さまシート”を貼ったまま出廷したという千葉県女性弁護士第1号の“つわもの”だけに、読者が赤面するほど“赤裸々”に入院体験や退院後の生活について語る。アマチュア講談師で、退院直前には病院待合室で寄席を開いている。



















