『卵巣がん』

星野店主のおすすめ闘病記
-蔵書数1万2千冊の闘病記専門古書店「パラメディカ」店主が選ぶ-

『ガンになっても私、セクシィ? 卵巣ガン患者発“ふまじめ”のすすめ』

1944年生まれの著者は、議論好きでケンカ好き、離婚歴あり、夫婦別姓で再婚済みという3児の母。小学校の“緑のおばさん”として働くが、53歳で卵巣がん(顆粒膜細胞腫)が見つかり、当時、東京都文京区の大塚にあった癌研究会附属病院で全摘手術を受け、生還する。手術前には彼とオペラを観に行き、娘を連れてフグを食べ、プロのカメラマンに遺影の撮影まで依頼するという用意周到ぶりだが、入院中は医師の言葉に疑心暗鬼となり、落ち込む。「心を静め、自分が何をしたいかを形作るために、がん患者の闘病記を読む」こともあったという。「本の出版後にパートナーと別れ、2004年には再手術を受けたものの無事に定年を迎え、再任用職員として働いている」という後日談を新聞の投書欄で見つけた。

ガンになっても私、セクシィ?―卵巣ガン患者発“ふまじめ”のすすめ

『ガンになっても私、セクシィ? 卵巣ガン患者発“ふまじめ”のすすめ』

『十四年十回のがん手術を生き抜いて』

1937年生まれ、一女、二男の母である著者は五十代に入ったばかりで卵巣がんと診断され、外科手術で卵巣と子宮を摘出する。しかし、“ムチン細胞”と呼ばれる悪性のがんは、腹腔内に散っていた。同じ年に横隔膜と肝臓の一部を摘出、翌々年には脾臓を、続いて小腸の一部をと、それから14年の間に外科手術を10回、抗がん剤治療を30回受ける。クリスチャンで遠藤周作の小説が好きという著者自身が、その過酷な闘病体験を回想する。著者の夫は外科医で、しかも「夫としての気持ちよりも、医師としての危機管理が先ず頭に浮かぶ」という典型的な外科医だった。妻ががんになったとき、夫が医師であることは不幸中の幸いなのか、ちょっと考えさせられる。

十四年十回のがん手術を生き抜いて (Kappa books)

『十四年十回のがん手術を生き抜いて』

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