『乳がん』

星野店主のおすすめ闘病記
-蔵書数1万2千冊の闘病記専門古書店「パラメディカ」店主が選ぶ-

『がんからの出発』

乳がんの患者団体「あけぼの会」は08年に創立30周年を迎えた。会員は2,800人を超え、全国40都道府県に支部がある。その活動は1978年5月、毎日新聞に掲載された「患者会が欲しい」というワット隆子さんの一通の投書に始まる。ワットさんは前年に37歳で乳がんの手術を受けていた。この本は、「派手好きで、飽きっぽく、我が強い」と自己診断する“あけぼの会”会長・ワット隆子さんが、1988年から1990年にかけて「看護学雑誌」に連載した“格闘記”をまとめたもの。“格闘”というのは自身の病への不安との格闘であり、患者会の会長としての格闘でもある。その後、英国人のご主人が神経難病ALSと診断されて母国にいるため、超長距離介護を続けている。

がんからの出発

『がんからの出発』

『怖がらないで生きようよ -がんと共生する医師のポジティブ・ライフ』

著者は1953年生まれ、東京女子医大卒の耳鼻咽喉科医。4歳の頃、添い寝する祖母の胸をまさぐっていて乳がんを見つけたことのある小倉さんは、1987年34歳のときに、自身の乳房に異常を発見する。乳がんだった。当時子どもはまだ3歳と5歳、同業の医師である夫からは5年後に離婚を求められる。この本は手術から13年後、胸骨に転移が発見されてからの出来事を中心につづられている。放射線治療や抗がん剤治療を受け、腫瘍マーカーの値に一喜一憂する患者である一方、医師でもある自分に何ができるか。小倉医師は乳腺外科の勉強をしながら同じ乳がん患者へのサポートをし、自分も励まされる。がんの再発に落胆している患者さんには、ぜひ読んでほしい元気の出る一冊だ。

怖がらないで生きようよ―がんと共生する医師のポジティブ・ライフ

『怖がらないで生きようよ -がんと共生する医師のポジティブ・ライフ』

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