『結腸がん』
星野店主のおすすめ闘病記
-蔵書数1万2千冊の闘病記専門古書店「パラメディカ」店主が選ぶ-
『医者が癌にかかったとき』
著者は1931年生まれ、日本医科大学卒、日本赤十字社医療センター外科部長、日本赤十字看護大学教授を経て、同大客員教授。がん患者のメンタル・サポートを目的とするジャパン・ウェルネス理事長。昭和61年、55歳の夏の夜、寝苦しさに目覚めた著者はたまたま左下腹にシコリを発見する。S字結腸がんだった。勤務先の病院で手術を受けた著者は初めて「切られる側」に立つ。この本は自身の闘病から、やがて過去に出会った多くのがん患者、とくに医師を職業としながらも患者となった人たちの思い出に言及、医療問題を考えていく。読書家の著者は「本は即効的な解決策は与えてくれなかったが、血中濃度が高まると効いてくる薬のように…、膝を打つようなことがあった」と言う。この本も、そんな一冊。名著。
『がん六回 人生全快
現役バンカー16年の闘病記』
著者は日本興行銀行ニューヨーク支店に勤務していた1984年、39歳でS字結腸がんと診断される。現地で手術を受けるものの帰国後に肝臓や肺に転移を繰り返し、12年間に国立がんセンターなどで6回の手術を受け、主治医から「がん」の終息宣言を聞いたときには55歳になっていた。その間、興銀取締役やみずほ信託銀行副社長、JIS&T社長と、現役で活躍し続ける著者の驚異の闘病記。乳がんで亡くなられたジャーナリストの千葉敦子さんとは旧知の仲だったという。千葉さんがよく言っていたという「関原さん。自分のことだけで精いっぱい、すべて自分だけ、というのでは、人間の質が問われますよ」というアドバイスは、相手を選んだ的確な“抗がん剤”だった。
『キャンサー・ギフト ガンで死ねなかったわたしから
元気になりたいあなたへ』
1956年生まれ、桜蔭学園で中高を過ごし、早稲田大学文学部からオレゴン州立大学への留学経験をもつジャーナリスト自身の闘病記。夫は耳鼻咽喉科の勤務医。息子が小学校に入学したばかりの35歳のとき、「エイズ」問題を取材していた著者の体に異変が起こる。S字結腸の直前部位に、がんが発見された。手術は無事に終了するが、闘病の描写はこの本の四分の一程度に過ぎない。入院中の病院で出会ったクローン病のマサコちゃん、フラメンコダンサーで末期がんだったケイコさんの姿に励まされ、ホリスティック医学についてリサーチし、やがて「近代医学の枠組みから離れたところで、大きな意味でのセカンド・オピニオンを求めてみるべきではないか」と考えるようになる。



















