『肺がん』

星野店主のおすすめ闘病記
-蔵書数1万2千冊の闘病記専門古書店「パラメディカ」店主が選ぶ-

『天気草~肺腺癌で逝った妻の闘病記』

昭和25年生まれで1男1女の母である著者は、平成12年夏、50歳の節目検診で肺腺がんと診断され、秋に右肺3分の2の切除手術を受ける。しかし翌年冬には再発、両肺に散った腫瘍を叩くため、入退院しながらの抗がん剤治療が続く。夫はたまたま入手したパソコン(iMac)で、再発した妻を支え病気についての情報を集めるためのサイト“天気草”を立ち上げる。この本はその“天気草(松葉牡丹の別称)”に、一年弱にわたって妻が残した闘病日記だ。夫(幸一)の日記も「『天気草」日録肺腺癌で逝った妻への挽歌」として同じ発行元から出版されている。小5の息子と小2の娘を案じ、たまにムチャな行動に走る夫にハラハラし、フジコ・ヘミングのピアノを愛する著者の静かな闘病記録。

天気草―肺腺癌で逝った妻の闘病記

『天気草~肺腺癌で逝った妻の闘病記』

『僕はガンと共に生きるために医者になった 肺癌医師のホームページ』

これもネットから生まれた本だ。昭和34年生まれ、岡山大学医学部卒の血液内科医が平成13年1月、勤務先で撮影した自身のCT画像を見て末期の肺がんと知る。その後の検査によれば非小細胞がんで、脊椎に多発転移があり手術不能だった。抗がん剤の治療を続けて翌年1月に42歳で亡くなるまで、稲月医師は医師として患者としての思いを書き残す。例えば放射線科医・近藤誠氏の「患者よ、がんと闘うな」と、腫瘍内科医・平岩正樹氏の「患者よ、がんと闘おう」に言及して、「どちらの言い分にも正しい部分はある」「問題は、どちらも自分の意見が正しいと主張していることだ」とコメントしている。「どの患者にもあてはまる常に正しい答えなどありえない」と。

僕はガンと共に生きるために医者になった―肺癌医師のホームページ (光文社新書)

『僕はガンと共に生きるために医者になった
肺癌医師のホームページ』

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