急性リンパ性白血病

1.急性リンパ性白血病とは

急性リンパ性白血病(Acute Lymphocytic Leukemia あるいはAcute Lymphoblastic Leukemia:ALL)は、一般に「血液のがん」といわれる白血病の1つです。白血病は、がん化した細胞の種類によって「骨髄性」と「リンパ性」に分けられ、さらに病気の進行速度や悪性化した細胞の分化段階で、「急性」と「慢性」に分けられます。ALLは、白血球の一種であるリンパ球が幼若な段階で悪性化し、主に骨髄で異常に増加し、急速に進行する疾患です。小児から成人までのどの年齢層にも発生しますが、主に小児に多く、成人での1年間の発症率は約 10万人に1人とされています。

また、その発症原因の多くは不明です。一部には、後述する特徴的な染色体異常を伴うものもありますが、なぜその異常が生じるのか明らかではなく、染色体異常を伴っていても、家族内で遺伝性に発症するわけではありません。したがって、発症にかかわる危険因子や予防法も明らかではありません。

2.症状

急性リンパ性白血病(ALL)の症状は、主に白血病細胞(がん細胞)が骨髄および末梢血中で異常に増殖し、正常な血液細胞(白血球、赤血球、血小板)が圧迫されて減少することにより引き起こされます。正常な白血球が減少すると、病気の原因となるさまざまな菌(細菌やカビ等の真菌)やウイルスに対する抵抗力がなくなり、感冒様症状、発熱、肺炎や敗血症が引き起こされます。赤血球が減少すると、貧血症状(倦怠感(けんたいかん)、めまい、ふらつき、動悸(どうき)、息切れ、むくみ(浮腫(ふしゅ)等)が現れます。また、血小板が減少すると、鼻血、歯肉出血や皮下出血等の出血症状が出やすくなります。白血病細胞はリンパ系組織にも浸潤(しんじゅん)し、リンパ節腫脹(しゅちょう)や肝脾腫(かんひしゅ)等を伴うこともあります。またALLでは、脳や脊髄などの中枢神経に浸潤しやすいことが知られていて、頭痛や吐き気等の症状が現れることもあります。骨髄以外に現れるこれらの病変を、「髄外病変」といいます。白血病細胞が急速に増殖することによって、骨痛や関節痛が現れることもあります。

3.診断

リンパ系腫瘍と発生段階

上記のような症状を認めた場合、血液検査を行うと白血球数が異常に高いこともあれば、減少していることもありますが、赤血球、血小板は多くの場合減少しています。急性リンパ性白血病(ALL)の確定診断のためには、骨髄穿刺(こつずいせんし)が必須の検査です。

既述のように、ALLはリンパ球が幼若な段階でがん化したものですが、骨髄よりも主にリンパ組織などで増殖することがあります。このような場合は “リンパ芽球性リンパ腫(りんぱがきゅうせいりんぱしゅ、Lymphoblastic Lymphoma:LBL)”と呼ばれます。急性白血病に関しては、1976年以来、FAB分類が広く定着し、世界的に使われてきました。この中でALL は、形態学的にL1からL3までの3型に分類されていました。がんの新たな国際分類である新WHO分類では、「Precursor Lymphoblastic Leukemia/Lymphoma(前駆型リンパ芽球性白血病/リンパ腫)」として、ALLとLBLは同じ疾患と認識されています。つまり白血病細胞が主に増殖する場所によって、呼び名が異なっているわけです。具体的には、骨髄中の白血病細胞の割合が、有核細胞中の25%未満の場合はLBLとし、25%以上であればALLと診断します。FAB分類でのL1とL2の区別は廃止され、L3はバーキットリンパ腫に含まれています。

FAB分類は細胞形態を基本とした簡便な分類法ですが、急性白血病の病態が染色体・遺伝子レベルで明らかになるにつれ、臨床的にもどの細胞ががん化したのかを重視する必要性が高まってきました。新WHO分類はこうした時代的背景から提唱され、ALLも「リンパ系腫瘍」の1つとして扱われています。


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