慢性リンパ性白血病・小細胞性リンパ腫の診断・検査所見

診断・検査所見

上記の症状のあるなしにかかわらず、血液検査で白血球増加があり、その白血球の中でリンパ球が5,000/mm3以上を占めていれば慢性リンパ性白血病が疑われます。リンパ球は、B細胞、T細胞、ナチュラルキラー細胞の系列に分かれますので、次に、どの系列の細胞であるかを決定します。慢性リンパ性白血病はB細胞性になります。以前はT細胞性の慢性リンパ性白血病も少数存在するとされていましたが、現在のWHO分類では、慢性リンパ性白血病としては、B細胞によるものしか認めていません。
さらに、何らかのウイルス感染などで反応性にリンパ球が増加しているのか、それともがん性に増加している状態なのかを鑑別します。リンパ球の細胞表面に現れた免疫グロブリンの特定の部位に偏(かたよ)りがないか調べたり、あるいは免疫グロブリンの遺伝子を検索することにより、判定することができます。

慢性リンパ性白血病によく似た疾患として、前リンパ球性白血病や有毛細胞性白血病、濾胞(ろほう)性リンパ腫、マントル細胞性リンパ腫の白血化状態等が知られています。これらの疾患とは治療法が異なるために、厳密に鑑別する必要がありますが、鑑別が困難なこともあります。このような場合には、リンパ球の細胞表面や細胞核内に発現している蛋白の詳細な検索、通常の顕微鏡のほかに、電子顕微鏡を使用した細胞の精細な観察を行って鑑別します。

慢性リンパ性白血病では、血液中の白血球数が20,000~200,000/mm3(正常値は4,300~10,000/mm3、施設により正常値の範囲は若干異なります)のことが多く、約1/3の患者さんは100,000/mm3を超えています。

免疫能の異常として約20%の患者さんに自己免疫性溶血性貧血がみられ、“クームス試験”が陽性になります。ツベルクリン反応などの細胞性免疫に関する検査は、しばしば陰性化します。また、種々の感染症に対しても、抗体をつくり出していないことを示すIgG、IgM、IgAなどのガンマグロブリン値の低下もみられ、数%の方にM蛋白という異常な蛋白の存在が現れます。

染色体検査では、6、11、12、13、17番の染色体異常の頻度が高く、それぞれがん遺伝子や、がん抑制遺伝子の異常との関連が推測されています。

慢性リンパ性白血病では、疾患の進行度を判定するための病期分類があります。表1に示すようにRai分類とBinet分類です。いずれも疾患の経過とよく相関することが知られ、広く用いられています。Rai分類、Binet分類の各病期で平均の生存年数が示されていて、どの病期に属しているかで、生存期間を大まかに推定できるようになっています。

慢性リンパ性白血病の病期分類
Rai分類 病期 基準 生存期間
(年)
低危険度群 0 末梢血リンパ球数15,000/mm3
および骨髄中のリンパ球40%以上
14.5
中間危険度群 I 病期0+リンパ節腫脹 9
II 病期0+脾腫または肝腫大 5
高危険度群
III

病期0+貧血
(血色素10g/dlまたはヘマトクリット<33%以上)

2.5
IV 病期0+血小板減少
(血小板数<100,000/mm3
2.5
Binet分類 病期 基準 生存期間
(年)
  A 末梢血リンパ球数4,000/mm3以上および骨髄中
のリンパ球40%以上および腫大領域*2ヵ所以内
14
B 病期A+腫大領域*3ヵ所以上 5
C
貧血(血色素<10g/dl)または血小板減少
(血小板数<100,000/mm3
2.5

* 頸部、腋窩(えきか)、鼠径部(そけいぶ)のリンパ節、肝、脾(ひ)の5ヵ所のうちで数える
 Rozman C, et al: N Engl J Med 1995: 333; 1052-1058

出典:国立がん研究センターがん対策情報センター

慢性リンパ性白血病の病気体験記

ヘアリーセルだった、あら40
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