知ってますか? 緩和ケアのこと。
有賀 悦子先生
帝京大学医学部 内科学講座 緩和医療科准教授
正しく知ろう!オピオイド(医療用麻薬)
がんと診断された早期から充実した日々を送るためには、まずは痛みを取ることが大切です。
この緩和ケアに不可欠なのがモルヒネに代表されるオピオイド(医療用麻薬)ですが、誤解や偏見も根強いのが現状。痛みの味方、オピオイドの正しい理解を身に付けましょう。
Qオピオイド(医療用麻薬)はいつ使うのですか? 終末期だけ?
A
現在では、手術前から痛みを除去するために処方されることもあります。
オピオイド(医療用麻薬)は、がんの治療のあらゆる段階で、痛みの治療として位置付けられています。
Qどこに行けば細やかな痛みケアが受けられますか?
A まずは、主治医に相談しましょう。主治医が多忙で話しづらいときは、病院内に相談担当の看護師や薬剤師さんがいることもありますから、聞いてみましょう。がん診療連携拠点病院が全国約350か所にあり、そこに常設されている相談窓口を利用されてもよいでしょう。
Qどのようにお医者さんに痛みを伝えればいいですか?
A 下記の項目を参考に、痛みを伝えてみましょう。
- どこが痛むか(痛みの場所)
- 多くの方は、複数の痛みを持っています。それぞれがどこか、整理して話しましょう。
- どのくらい痛むか(痛みの強さ、程度)
- 「強い、弱い」や、「我慢できる、できない」などの伝え方もありますが、お医者さんが薬をどれくらい処方すればいいかを捉えやすいように、痛みを10段階で表現してみましょう。まったく痛みがない状態を0、耐えられないくらい最悪の痛みを10として、1~4は弱い痛み、5は中程度、6~9で強い痛みを表現します。薬の効果をみるために役に立つ方法です。薬の量を増やしたときに何点少なくなったかなど比較するために用いますから、難しく考えないで、前の点数にくらべてどの程度が表わしてみてください。慣れてくるととても便利な表現方法です。
- どんな痛みか(痛みの性質)
-
痛みは普段表現することがないので、どのように表現したらいいか、なかなか思いつかないかもしれません。下記に痛みを表現する言葉を例示しておきますので、参考にしてみてください。
<<痛みの表現の例>>
重たい、鈍い、ズキズキ、刺すような、押し付けられるような、焼けるような、電気が走るような、ビリビリ、しびれる、つっぱる、しめつけられるような - いつ痛むか(痛みのパターン)
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ずっと痛むのか、時々痛むのかなど、痛みのパターンを表現します。
- 安静にしていても痛む ⇔ 体を動かしたときに痛む
- ずっと痛む ⇔ 瞬間的に痛む
(何かがきっかけで痛むのであれば、きっかけとなる動作や行為も伝えます)
例)
この例のように、医師が比較しやすいよう10段階で、また、感じたままを表現してみてください。
「10分の○点くらいの痛みがあります。痛み止めを飲むと○時間は、10分の○点くらいになります」
「背中はヅーンとした重い痛みが5点くらい、足は太ももから膝にかけてビリビリした痛みが3点から8点くらいになることがあります」
“言っても無駄、我慢すればいい”なんてあきらめないで!
Q気が紛れていると痛くなかったりするのはなぜ?
A
鈍い痛みを伝える神経は、脳の中で、気持ちを感じる神経の傍を通過していくことがわかっています。何かに集中しているときは薄れ、不安なときは強く感じたりするのは、気持ちからくる痛みというわけでなく、体が感じている痛みを気持ちが後押しすることがあるためで、特別のことではありません。
痛みの治療は薬だけではなく、心地よいことを行うことも大切な支援になります。


















