呼吸困難の原因と治療・対処法

呼吸困難とは

呼吸困難とは「呼吸がしづらい」「息が詰まる感じ」「空気を吸い込めない感じ」などの自覚的な症状です。そのため、客観的に表現するのが難しく、人によってその訴え方は異なっています。

呼吸困難が軽度の場合は訴えないことも多く、また、呼吸困難を動悸・息切れ・胸部圧迫感(胸が締めつけられるような感じ)・胸部痛・不快感・倦怠(けんたい)感として訴えることもあります。ここでは、がんに関連しておこる呼吸困難とその緩和方法について説明します。

呼吸困難がおこる原因

呼吸困難がおこる原因として、大きく分けて3つの原因があります。

肺及び気管支などに原因があるもの

  • ・肺のがんが大きくなり呼吸容積が減少
  • ・気管や太い気管支のがんによる気道の狭窄(きょうさく)
  • ・気管や気管支に痰が詰まることによる気道の狭窄
  • ・胸水
  • ・がん性リンパ管症
  • ・肺炎・気管支炎
  • ・薬物・放射線治療による肺炎
  • ・肺切除術による肺容積の減少
  • ・持病である慢性気管支炎、肺気腫、気管支喘息などの悪化

肺・気管支以外に原因があるもの

  • ・大量の腹水による横隔膜の圧迫
  • ・心不全
  • ・心嚢水(しんのうすい)
  • ・頸部原発のがん、頸部へのがんの転移、がんに伴う浮腫などによる上気道狭窄
  • ・強度の貧血
  • ・便や腸内ガスの貯留による横隔膜の圧迫

心理的な原因があるもの

  • ・病名や予後についての不安や精神的ストレス

呼吸困難に対する治療

呼吸困難に対する治療として、呼吸困難の原因に対する治療と呼吸困難の症状を緩和させる治療があります。

呼吸困難の原因に対する治療

呼吸困難の原因となっている病状の解決を目指す治療です。例えば、肺炎に対する抗生物質の投与、胸水貯留に対する胸水の穿刺排液、貧血に対する赤血球輸血などがあります。

呼吸困難の症状を緩和させる治療

呼吸困難の原因の解決が難しい場合には、呼吸困難の症状を緩和させる治療を行います。

酸素療法
酸素吸入を行うことにより、低酸素状態になった組織の機能を改善し、自覚症状を軽くすることができます。
呼吸困難があって自宅で過ごしたい場合、簡単な酸素吸入の器械を自宅に設置して日常生活を過ごすことができます(在宅酸素療法)。酸素を吸いながら、食事や入浴・排泄・散歩など、状態に応じて身のまわりのことを自力で行うことも可能です。
あなたの病状に在宅酸素療法が適しているかは、担当医にご相談下さい。
薬物療法
呼吸困難を緩和させる薬物療法には、モルヒネが使われます。
モルヒネには息苦しいと感じる中枢の感受性の低下、呼吸数を少なくすることによる酸素消費量の減少、鎮咳作用があるとされます。

また、気道狭窄、がん性リンパ管症などにはステロイドホルモンも用いられます。

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