子どもへのがん告知

【掲載日】2009年02月23日
【更新日】2009年10月30日

小俣 智子さん
武蔵野大学人間関係学部社会福祉学科専任講師
小児がんネットワーク『MN(みんななかま)プロジェクト』代表

何を伝えるのか

「ここ1ヶ月間、ずっとお腹が痛い、頭が痛い」という状態におかれた自分を想像してみてください。なぜこのような症状が出るのか、原因は何なのか、いつまで続くのかなど、たくさんの疑問が頭に浮かぶはずです。そしてこの疑問が解決しないまま、つらい治療が続いたとしたらどうでしょうか。どんなに小さな子どもでも、大人と同じように感じるはずです。

私は「病名」そのものを伝えることが重要なのではないと考えます。小さな子どもに難しい病名を伝えても理解は不可能です。大好きな「ハンバーグ」と同列に、病名が日常会話に登場してしまうかもしれません。むしろ重要なのは、何をどう伝えるかの前に、子どもが安心して日々を過ごすにはどうしたらよいかを考えることだと思います。そして子どもの将来をも考え、その子どもの年齢に合った言葉で、子どもと信頼関係のある大人から、必要があればいろいろな人が何回でも伝えていくことが望まれます。

病名を伝えることについて、もう8年前になりますが小児がん経験者37名を対象に行ったこんな調査結果があります 。説明を受ける前に病気を知った人が37名中14名(37.8%)、説明を受けてよかったと思った人が20名(54.1%)、もっと早く言ってほしかった人は6名(16.2%)、自分が言うまで言ってほしくなかった人は1名でした。

私は中学1年生のとき、急性リンパ性白血病になりましたが、自分の病名は親が隠していた白血病の本と病名が書かれた診断書を偶然見てしまったことで知りました。両親を始め先生方も病気のことは隠していましたので、大人たちに聞くことはできずに、当時、かなり悩んだことを覚えています。

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