パートナーのあなたへ

①大切な人が化学療法を受けるとき

化学療法は様々な副作用が伴います。

それらの症状の多くは一過性であり、治療が終わるとともに回復します。
しかし、吐き気が強かったり、何も食べることができないのを側で見ているのは辛いことです。そんなときは、無理しても食べて欲しいと願うよりも、側でゆっくりと見守っていてくれることの方が心強いこともあります。

また、脱毛など外見上の変化を感じることもあるかもしれません。
患者さんからも『パートナーが自分の姿をどのように思っているのか不安だ』といった声を聞きます。
気を遣って話題を避けるよりも、ざっくばらんに話してみることでお互いの気持ちが楽になるかもしれません。あなたの大切な人の本質は何も変わっていないことをパートナーであるあなたが伝えてあげたら、大きな自信につながると思います。

②不妊の可能性について

化学療法前に確実に生殖能力を保存する方法はまだ確立されていません。
化学療法を受ける本人は、自分は仕方ないと受け入れていても、『パートナーに申し訳ない』と思っている患者さんもいます。

子どもを希望するカップルにとってはとても辛いことですが、二人で話し合うことでしか乗り越えられない問題でもあると思います。
無理に感情を抑えるのではなく、お互いの気持ちを出し合ってゆければ、時間の流れや二人の生活の変化とともに、気持ちも楽になってゆくのかもしれません。不妊カウンセリングや不妊クリニックに相談することも方法のひとつです。

③焦らないで

化学療法は長期間の治療となるため、体調は良くなったり、悪くなったりを繰り返すことがあります。
体調がすぐれないことやホルモン環境の変化が原因で、イライラしたり、感情が不安定になることがあります。

患者さん自身は『迷惑をかけているな』と思っていても、うまく自分自身をコントロールできないときもあります。性生活についても同じことが言えます。
治療後に性生活をもつためにはちょっと特別なエネルギーが必要だと思っている患者さんも多くいます。それは身体的な回復だけでなく、心の回復も整ってはじめて出てくるエネルギーなのかもしれません。
焦らず、そのときそのとき二人が心地よいと思うコミュニケーションの方法を楽しむことが大切なのではないでしょうか。

④雨降って地固まる?

病気や治療を乗り越えることはとても大変なことですが、共に苦しんだからこそ、二人の結びつきが強くなったと感じてるカップルがたくさんいらっしゃいます。
治療中のちょっとした心遣いや病気になるまで気付かなかったパートナーの優しさに心から感謝しているのです。

側に寄り添うパートナーであるあなた自身が無理をしすぎないことも大切です。
ご自分で感じている以上に心身ともに疲れていると思います。患者さんはあなたが自分の生活を楽しんでいてくれることを望んでいるはずです。

小冊子『化学療法を受ける大切なあなたへ そしてあなたの大切な人へ』
(2008年3月作成)より転載。


監修
自治医科大学付属さいたま医療センター血液科 神田 善伸 先生
東京慈恵会医科大学医学部看護学科 渡邊 知映 さん

Special thanks
PAL(Patient Advocate Liaison)

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