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ホリスティック医学、補完療法・代替医療とは何か?
恒川 洋
恒川クリニック院長
がん治療の現場では、手術や化学療法といった医療が、日々進歩を遂げています。しかし、これら西洋医学の手法は、がんになった部位を切り取ることや、がん細胞を攻撃することには有効ですが、苦手としていることもあります。それは、「手術後の生活の質を上げるには? 」「再発を防ぐにはどうすればいい? 」といった、患者の人生に関わる問題です。
そこで近年、注目されているのが、がんになっても「元気に生きる」「自分らしく・人間らしく生きる」ことをサポートする、「ホリスティック医学」という考え方です。
ホリスティックとは、ギリシャ語の「ホロス(全体)」を語源とした言葉です。つまり、ホリスティック医学とは、物事を全体的に、丸ごと捉える医学のことです。ホリスティック医学では、人間を構成する要素には、身体だけでなく、心や精神、そして周りの環境も含まれる、と考えます。部分的に問題があっても、全体としてのバランスを保ち、調和が取れている状態を目指します。
ホリスティック医学では、「補完(ほかん)・代替(だいたい)医療」を積極的に取り入れています。これらは、現代の西洋医学の方法とは軸が異なるものです。針灸や漢方薬といった東洋医学や、マッサージなども代替医療のひとつです。その種類はさまざまで、養生と呼ばれる「免疫力を高める健康法」も含まれます。
ホリスティック医学では、これらの治療のよさを評価し、患者の個性や状況に合うものを、組み合わせて提案していきます。
緊急性を要する場合には西洋医学を、がん体質の改善など時間をかけて取り組むものには東洋医学や伝承医学、養生法を。
それぞれの得意なこと・苦手なことを見極めて、自分に合った使い方を探すことが、賢い患者の知恵といえるでしょう。



















