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『仲間と。』(岩崎書店 2004/11)
中村 裕子さん(小児がん)
中村裕子さんは、3歳のとき、膀胱の横紋筋肉腫を発症、外科手術を受け、9ヶ月の入院生活を送りました。6歳のときに人工膀胱をつける。22歳のとき、骨盤の骨肉腫を発症、左骨盤から下を切除しました。
「仲間と。」を書いてから5年―――。裕子さんは毎日車を運転して、通勤しています。いま、裕子さんはどんな目標を持って生活しているのでしょう。
あとがきの続きでは、裕子さんに近況をつづっていただきました。
まず、このあとがきの続きを書かせていただけることに感謝いたします。
『仲間と。』から5年・・・久しぶりに、読み返しました。そこにはいまと違う自分がいました。何が変わったのだろう・・・。不安・苦しみ・恨みなど、あのとき書いた言葉は、書くという行為によって本の中にしまい込んだのだと思います。5年という時間は、自分にとってとても意味のあるものでした。
『仲間と。』に書いたこと(30歳での死、透析、再発)は現在、奇跡的にありません。 これらは、本に書かなかったら一時の不安として自分を通過してしまっていたかも知れません。が、こうして読み返すことで5年という時間の尊さを実感します。
改めて考えると、大きく変わったのは、自分の考え方(内面)ではないかと思います。きっかけは、いくつかありますが、第一に会社の合併です。合併によっていままでの社風とは180度変わりました。当初は同僚との考え方の違いでストレスを抱えていましたが、『異文化を受け入れる』という体験を通し、より深く人と関わることができるようになったと思います。
第二に、「キャリアカウンセラー」という資格取得を目指し、勉強をしていることです。これは昨年出会った資格で、相談者が自分自身と向き合い、自身の価値観・人生観を再発見し、自己理解を深める方向へ導くという役割を担うものです。いまの職場では、この資格を生かせる仕事があります。誰かから必要とされていると実感できるものに出会えたことは大変幸せだと思います。これが自分の天職かどうかはわかりませんが、いまはその資格を取り、自分を待ってくれている人に一人でも多く出会い、自分自身と向き合えるお手伝いができればと思っています。
最後に、『小児がんだった自分』を受け入れることができるようになりました。小児がんになったからこそ出会えた仲間の存在や、温かいサポートをしてくださる方々のお陰で、自分の進む道やすべきことが少しずつわかってきたように思います。
『今日が一番楽しいと思えるように生きていきたい』と『仲間と。』に書いた思いはいまも変わっていません。そんな毎日を積み重ねて今日があること、それがとても幸せです。 今までの32年間の人生で、どの日も欠けていたらいけないのです。今日をつくるためには雨の日も嵐の日も大切だったのだと痛感しています。もし、生きることに疲れても、少し休んでまた前に進みたいと思っています。私を待っている人がいる限り・・・。





















